Q1
武井春香さんは、工房からの風にどのような作品を出品なさいますか?
A2
柿渋染のバッグを出展いたします。
今まではバッグを作るために厚くしっかりとした布を染めていましたが、
近年、布の透ける様子や色の透明感を意識するようになりました。
柿渋染のストール、蚊帳布も出展いたします。
Q2
ご自身の工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
渋柿。
夏に摘果された渋柿の実です。
我が家の柿も採りますが、ほとんどが近所の農家の方からいただくものです。
摘果の時期になると「今年も要るのか?」と声を掛けてくれます。
感謝です。
絞った液を染料として使います。
フレッシュな生ジュースで染めるとマットな優しい色、
発酵させた柿渋ではシャープなキリッとした色に染まります。
Q3
武井春香さんにとって、ものづくりの種火ともいえる、きっかけや動機、大切な人や物との出会いについて教えてください。
A3
子供の頃、毎年秋になると干し柿を作るために柿の皮むきを手伝うのは普通のことでした。
その時にいつも母から言われていたことは、
「汚れてもいい服を着てね、渋で汚れるから。」です。
渋をたっぷりと含んだ柿は、触れたものをすべて茶色くしてしまうのです。
その後、学校で織を勉強して染織に携わる仕事をした私が、今はその『渋』を使って染めています。
ぐるっとまわって繫がった様な感覚。
布を染めること、ものを作ることを意識するずっと前からそこにあったものです。
桃と干し柿を生産出荷する農家に生まれた武井春香さん。
身近な素材である青柿を活用しての制作は、織の学びのあとからのものでした。
今ではこの染めのお仕事も柱のひとつとなって、武井さんの制作を支えています。
フレッシュな生ジュースで染めるとマットな優しい色、
発酵させた柿渋ではシャープなキリッとした色
そうねんですね。
ぜひその違いをご覧いただけましたら。
武井さんご自身がハンサムウーマンですので、
その創り出すものもかっこいいのです。
渋色のバリエーションを愉しみつつ、ぜひそのお話しも伺ってみてください。
武井春香さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入ってすぐの小高い丘。
(私たち、王様の丘と呼んでいます!見晴らしがいいんです)
柿と桃のファームのすばらしい画像もあるホームページはこちらになります。
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